流動資産には「当座資産」というものがあります。
当座資産は「現金および預金」、「受取手形および売掛金」、「有価証券」から「貸倒引当金」を引いたものです。
本当にすぐに現金化できるものに絞ったものということになります。
そのため、当座資産には棚卸資産は含まれません。
当座比率 = 当座資産 ÷ 流動負債
当座比率は一般的に0.9あれば安全圏といわれますが、業種によっては異なるため、その点だけ注意しましょう。
例えば、不動産業などの場合は当座比率の平均値が80%を下回ります。
これは、不動産業は流動資産のうち、棚卸資産が占める割合が大きいからです。
不動産業では土地や建物が棚卸資産となりますが、これらは次に売る用に事前に準備しておく必要があります。
土地や建物は資産としては非常に大きなものであるため、流動資産に占める棚卸資産の割合が大きくなってしまうのです。