各業界の特徴 ドラッグストア編
ドラッグストアの財務諸表の特徴
ドラッグストア業界は主に下記の特徴があります。
資金調達は無利子負債
ドラッグストアはメーカーへの強い発言力を有しており、仕入れは買掛金や支払手形で済ませられることが多いです。
そのため、有利子負債である短期借入金に頼らない有利な経営が可能になります。
現金収入が多い
棚卸資産(在庫)を多く抱える傾向はありますが、店舗での現金収入がメインであり、負債は買掛金がほとんどのため、資金繰りに困りにくい体質です。
また、売掛金も少ない傾向にあります。
自己資本比率が高め
先ほど説明した通り、有利子負債が少なく無利子負債が使えるため、資産に対する負債の量を通常より少なくでき、結果、自己資本比率を高めることができています。
売上原価が低く販管費が高め
ドラッグストアで扱われる一般用医薬品(OTC医薬品と呼ばれる)は粗利率が40%と非常に高い商品です。(医師が処方する医療用医薬品とは異なります)
そして、ドラッグストアは医薬品の安売りは消費者のイメージを下げる行為として行わず、またどのドラッグストアも共存する姿勢を貫くため、粗利率が下がりません。
その結果として、売上原価が低くなるのです。
ただし、ドラッグストアも売り込む戦略、営業はしないといけないため、その分の販管費が高くなる傾向にあります。